エドガー・ケイシー



――――私は結婚できるでしょうか。

Q.私が求めているような愛の体験は、どのようにすれば実現できるでしょうか。
A.愛にあふれた人生を生きる、その結果としなさい。それ以外の方法や手段で求めてはならない。

もちろん、すべての人が結婚しているわけではありません。ふさわしい相手を探し求めている人もいれば、何らかの理由で結婚しない人もいます。あるいは、その関係が長期であれ短期であれ、結婚という制度から外れたところで親密な男女関係を求める人たちもいます。
 この種の質問に対するリーディングの答えには、常に次のような根本原理が貫かれていることがわかります。
 つまり、「自己の内に答えを見出すべき事柄に関して、魔法のような御神託を求めてはならない。なぜなら、自らの責任において為した選択こそが堅固な土台を作り、その土台の上に、人は魂の成長を築くことができるからである」ということです。

Q.一緒になって私が最も幸せになれる人は誰か、探してもらえますか。
A.これはあなた自身で選択しなければならない。
 人と人が出会うとき、そこには互いに最善のものをもたらすような関係や交わりもあれば、二人が努力して克服しなければならないカルマ的な影響が存在することもある……。
 今回の人生において、あなたが理想にしたいと願うような活動のいくつかと調和できるような人を選ぶことだ。

二人の理想が調和できるということが何よりも肝要なのですね。

Q.今の時点で結婚することは望ましいことでしょうか。
A.あなたが正しい人を見つけたなら、いつでも望ましい!
 それは、そのような関係を求めている人々の目的がどれほど結びついているかに依存する。
 友人関係における理想が霊的目的に基づかなければならないのと同じように、夫婦関係における理想も霊的目的に基づかなければならない。
 夫婦関係の場合は、しかしながら、その理想は霊的なだけでなく、精神的なものである必要がある。なぜなら、女性は簡単に心を変えてしまうからだ!

「目的の結びつき」の程度が、夫婦としての適性を決めますが、二人の理想が、霊的にも精神的にも一致しなければならないというのは、わずかな隙もないほど心が同じでなければならないということではありません。

Q.私は子供を何人持つことになっていますか。
A.これはあなたの側でなく、むしろ配偶者による……。必ずしも一致することが多いからということではなく、むしろ互いの理想や考え方が、互いに補い合うような関係になる人を選ぶことだ。

ここでいう理想とは、人生の付録のようなものでも、重荷のようなものでもなく、それに向かって努力するところの、自己存在の根源から求める目標です。
 自分が何になりたいのかを知り、実現したいと思うことに精進することでのみ、人は成長することができるのです。「善を行うこと」と「幸福であること」は、ついには一致するようになります。



仕事か結婚か――――あなたは何を求めているか

仕事か家庭のどちらを取るべきかを尋ねたある女性に対して、リーディングは次のように答えました。

 これまでも述べてきたように、仕事を選ぶこともできるし、家庭を選ぶこともできる。仕事の方があなたを幸福にするなら仕事を選べばよいし、家庭の方があなたを幸福にするなら家庭を選べばよい。初めから言ってきたように、あなたの心が何を望んでいるか、よく確かめることだ。
あなたが理想とするものは何であるか。それがわかったなら、いずれか選んで、それに向かって努力せよ!それが決まれば、他に何を探す必要があるだろうか。

時には結婚を避けるべき理由が指摘されることもありました。

Q.私は独身のままで、幸せでいられるでしょうか。
A.この人はほとんどの場合、自分一人で充分満足している!義務が生じると、気持ちがいらだってくる。

結婚すべきか、仕事を始めるべきか、誰と結婚すべきか、こういった典型的な質問に対して、リーディングはほとんどの場合、その選択は本人がすべきだと答えました。

Q.人生のパートナーとして、○○は信頼できる伴侶となりますか。
A.いつも言っていることだが、それについては自分で選択しなければならない。こちらからは与えられない。
あなた方の関係は心が惹かれ合っているだけ、体が惹かれ合っているだけになっていないか。魂が魂に応え、目的が目的に応える関係になっているだろうか。共通の理想があるだろうか。もしなければ、そのときは用心した方がいい。

何事かの決定を下すには、心と魂のレベルで為してきたことが土台になります。
 特定の状況で何を選択すればよいかわからないようなときは―――たとえば配偶者の選択に迷っているような場合―――その選択によってどのような願望が満足されるかを調べてみると良いでしょう。
 選択は人間の本質的な能力であり、自由意志を持たなければ人間たり得なくなります。しかしその自由意志も、物質的な観点からではなく、霊性という観点から、利己的でない形で行使することが求められます。

決定を下す場合、次のようにすると良いでしょう。

 自分自身の心の中で祈り、瞑想し、これかあれかのどちらを選ぶのが正しいのか決めなさい。
 そしてそのことに関して祈り、しばらくはそのままそっとして置く。すると突然、イエスかノーでその答えがやって来るはずだ。
 その答えを得たら、それを携えて主に向かって「私に道をお示しください」と祈りなさい。するとまた、イエスかノーのいずれかがあなたの心の奥深くから現れて、あなたを導いてくれるだろう。


結婚に必要なこと――――創造的な目的の一致があるか

Q.結婚相手としてふさわしい女性を見つけるには、私は何をしたらいいのでしょうか。
A.思いやりのある人、理想的な人を伴侶にするにふさわしい人間になれるよう、自分の行動、生き方を高めることである。そうすれば、そのような相手が現れるだろう。

Q.私が結婚すべき男性は今どこにいますか。どうすれば私はその人に会えますか。
A.これは、日々の生活で、人と交際することの自然な結果とすべきである。 家庭を作る上での役割を充分果たせるほど、あなたの心と体の準備が整ったなら、その人は現れるだろう。

何かが起こるのをじっと座って待っているだけではいけない。  現在のこの実体は、いろいろな才能や機会に恵まれている。しかし、自分の霊的本性、創造的本性にかなう目的に応えるような選択がなされない限り、調和や希望は得られない。
 なぜなら、家庭は、この実体にとって最高の望みとなるべきであり、また、もっと完全で、もっと調和のとれた理解がもたらされるための経路とすべきであるからだ。
 しかし、それには、目的が多少なりとも一致する伴侶がいてのみ可能であることを知らなければならない。互いに相手の目的や理想についての関心を失ってはならない。
 なぜなら、妻の祈りが夫を救うように、それ以上に、夫の祈りは妻を助けるからだ。それは互いが相手を補うように生き、貢献し、そのような存在となることによって得られる……。

Q.私が望んでいるような家庭を手に入れるには、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。
A.そのような家庭を持つに値するよう、体も心もその目的に向けて生きることだ。そして主を信頼し、委ねるなら、主がそれをあなたに下さるだろう。
もしあなたが人に委ねているとしたら、あなたは貧弱なものに委ねていることになる……。

Q.どうすれば私が望むような男性を見つけられますか。
A.むしろ、あなたがふさわしい伴侶となれる男性を探すことだ!もしあなたが自分のことしか考えていないとしたら、考え方が間違っている。

「類は友を呼ぶ」ということですから、私たちは自分自身が愛に値する人間になれるよう、努力しなければなりません。
 目的を持って生きることが、どの人にとっても最終的には最良のものをもたらすことになります。物質的な期待から結婚を考えるのではなく、同じような意識を持った人と一緒によりよい家庭を作り、相手にとってベストな伴侶になろうという気持ちがなければなりません。
 結婚と家庭生活は、互いが助け合い、その目的と理想を分かち合うとき、成長のためのまたとない機会になります。

 結婚に対する準備ができたかどうかは、外的な条件によるものではなく、二人の間の理解の質によります。結婚の目的が同じようなものになっているか、等しくなければなりません。つまり、結婚は「五分五分の責任を有する事業」なのです。

Q.私は結婚すべきでしょうか。すべきなら何歳の時でしょうか。
A.互いによりよく理解し合える相手、完全に理解し合える相手が見つかったなら、その時に結婚することだ。
 都合がいいからとか、周囲の意見でするのではなく、五分五分の事業として結婚することだ。

結婚を考えるにあたっては、次の点を考慮しなければなりません。


 その結婚に対する願望は、単に生物的な欲求や、一時的な精神状態から来ていないだろうか。二人の考え方や活動、願望が互いに補い合うものとなっているだろか。その答えを自己の内に求めよ。

 これら二人の男女の関係が、霊に促されて、共に協力して、生ける神へ奉仕することを求めるものになっているだろうか。それとも二人の関係は物質的な願望に促されるものになっていないだろうか。それを見極める必要がある。

 すべての女性は、次の点を最も大切なものとしなければならない。
 すなわち、自分の子供の父親として持ちたい人を、自らの夫に選ぶこと。そして、仕事や地位といったものより、創造的な力の下で、共に調和していける状況こそ最優先にすべきだ。


独身であることの意味――――人生に善を実現すること

 場合によっては、結婚するよりもしない方が望ましいことがあります。
 この世においてキリストの御霊を反映するような結婚であるためには、目的の一致がなければなりません。
 そのため、いくつかの生涯においては、完全な愛を実現し、自分を与え尽くすには、独身を通すことで目的を純粋に保つことがどうしても必要なことがあるでしょう。

Q.私は結婚すべきでしょうか。もしそうなら、いつですか。
A.結婚することはよい。しかし、結婚しないことの方がより望ましい人生があるのも確かだ。
 あなたはこれまで多くのものを同胞に与えてきた。また、これからも多くを与え続けられる人だ。
 結婚生活にあっても、目的を一つにすることが必要だ。これらを分けることはできない。